ベストシステムズ メールマガジン
公開日:2010/02/01

【第130号】世界の京速スパコン計画

日本では次世代スパコンが、事業仕分けで「2番じゃ駄目なんですか?」という言葉で有名になりました。それでは日本が2番目になるなら、1番目は誰に可能性があるのでしょうか?現在、アメリカ、ヨーロッパでは、同じ京速スパコンの計画が進んでいます。今回はそのいくつかを紹介します。

(1) アメリカ:Sequoia
Sequoiaはローレンス・リバモア国立研究所で進められているプロジェクトです。2011年にインストールし、2012年の稼働を計画しています。ピーク性能で20Peta-FLOPSを予定しており、計画ではノメモリが1.6ペタバイト、ード数が98,304、コア数が1,600,000コアあたりになるようです。現在IBMのシステムがプロトタイプとして稼働しています。予算は226百万ドルと言われています。

(2) アメリカ:Blue Waters
Blue Watersは全米科学財団の基金でNCSAが進めいるプロジェクトです。2011年のサービス開始を計画しています。アプリケーションの実行性能で1 Peta-FLOPSを見込んでいるので、おそらくピーク性能では10 Peta-FLOPSを超えるものと思われます。計画ではIBMのPower7(8 core,256GFLOPS)をベースとする予定のようです。予算は208百万ドルと言われています。

(3) アメリカ:Pleiades
NASAのAMES研究所が進めているプロジェクトです。2012年に10 Peta-FLOPSを計画しています。システムはSGIと組んで いるようですが、元々2008年にピーク性能1 Peta-FLOPSのマシンを導入予定だったのが、結局674 Tera-FLOPSのマシンとなってしまったようで、今後どうなるかが不明です。

(4) EU
EUは加盟国の間で、スーパーコンピュータ技術をヨーロッパ全体として検討するためのプロジェクトPRACEを立ち上げています。現在TOP500に入っているドイ ツのスパコン等はこのPRACEの計画の一部です。PRACEでは具体的な京速計画はまだ出ていませんが、“Multi-Petaflops System”として次世代のスパコン計画を検討中のようです。

(5) 中国
昨年、アジアで初のPeta-FLOPSマシンを持つこととなった中国ですが、この後もスパコンを計画しています。次は国産のCPUを使うつもりのようです。昨年米国のMIPS社と提携し、新たなCPU開発を現在行っています。報道では、2010年にも国産CPUを使ったPeta-FLOPS開発計画があるようで、このCPUは「Loongson-3」と名付けられています。65nmのプロセスで、 動作クロックが1GHz程度のコアを4個から8個搭載したCPUとなるようです。

このように国際的には10 Peta-FLOPSを超えるスパコンの計画が進められています。ですが、やはりスパコンは元々道具ですから、何を研究して成果を出すのかが鍵になると思います。

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